実は結構昔から日本でも国産ドッグフードは存在した!?
2025.09.30
今回拝読している書物の中に
昭和初期に世界的にシェパードがブームとなり
当時発行されていた雑誌「シェパード」には
様々な広告が載っていたそうで、
ペットの葬儀社、ペットのお墓、
愛犬の姿をとどめる為の剥製会社の紹介まであり、
実は現在とそんな変わらない位
様々な業種があったように見受けられます。
そんな中で、国産ドッグフードとして
「インネンドルフ」と言う犬用ビスケットの広告が出ていたそうです。
外国製の物より栄養が優れているとの事で、
お肉とミルクとカルシウム入りの
初となる純国産の物だったそうで
中身は黒色のビスケットと赤色のビスケットが
取り交ぜて入っていたようです。
ネット上でさらに詳しく調べてみると、
黒は今で言う”活性炭パウダー”が練りこまれており
赤は「リン酸カルシウム」が含まれていたそうです。
(黒色ビスケットは健胃強腸を保ち、
ジステンパー予防の旨が記載されていたみたいです)
販売先としては、
新宿中村屋、京橋・横浜明治屋、銀座亀屋、銀座赤トンボ
虎ノ門不二家、六本木カクテル堂、と言った錚々たる有名店が
並んでいたそうです。
(愛犬の日本史〜柴犬はいつ狆と呼ばれなくなったか〜 より参照)
戦後にドッグフードが入ってきた。と言う認識があったのですが、
戦前より純国産のドッグフード(今回ご紹介はビスケットですが、
実際に何社も国産ドッグフードはあったようです)が
存在していたのは今更ながら少し驚きでした。
しかも栄養素の事もしっかりと考えられており、
一説には当時流通していた外国産の犬用ビスケットへの不満から
誕生した商品なのでは。と言うお話もあり、とても興味深いです。
実は10年以上前の事ですが、取引先様からの依頼でPlain Treatsでも
炭のパウダーを入れたビスケットを製造して納入していた事があります。
まさしく今回の黒色ビスケットそのものでした。
また、販売店に関しても今で言うスーパーマーケット的なお店様や
食品を扱うお店様が多く、とても興味深く感じました。
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