”オオカミ”の絶滅に”食”が関係していた!?
2025.03.20
昨今、日本各地では”害獣”とみなされた野生動物が
狩猟されていたりして、そのお肉が”ジビエ”として
レストランへ出荷されていたり、
ドッグフードとして消費されています。
明治時代、そんな”害獣”と言うレッテルを貼られて
絶滅の一途をたどってしまった”オオカミ”
実はその原因に”食”と深い関りがあったみたいなので、
こちらで少しご紹介いたします。
かつて日本には北海道に”エゾオオカミ”が、
そして、本州から四国、九州にかけては”ニホンオオカミ”が
生息していた事で知られています。
上記、2種のオオカミは絶滅されたと言われていますが、
どう言う経緯を辿って絶滅したか。と言う事は
その詳細をあまり聞いたことがありませんでした。
エゾオオカミに関しては、
北海道の地で元来”鹿”を食料として過ごしてきました。
明治に入って、開拓者が入ってくると同時に
その”鹿”を人間が乱獲するようになり、
食料が足りなくなってしまったエゾオオカミが
”馬”等の家畜を襲う様になると途端に”害獣”としてみなされる様になり
明治10年から北海道内で大規模な全滅作戦が展開されたそうです。
一方、ニホンオオカミに関して
かつては田畑を荒らす”鹿”や”猪”などを捕食する為
農耕されている方々にとっては守護者として崇められてきたそうです。
しかし享保17年(1732年)以降、状況が一変します。
海外からの狂犬病の侵入です。
狼は狂犬病を運ぶ凶暴で危険な猛獣。と言うレッテルを貼られ
急速に発達した鉄砲の標的になり、減少の一途をたどる事となったそうです。
最後の(野生の)ニホンオオカミの目撃は明治38年と言われています。
(愛犬王 平岩米吉「日本を代表する犬奇人」と呼ばれた男 より参照)
現状、山間部に近い農家さんやその近隣の方々は
害獣被害で本当に困っている。と言うお話は仕事柄良く聞きます。
もし何らかの形で野生オオカミが現在も日本に生息していたら
こう言ったお話は少なかったのでは?なんてふと思ってしまいます。
また、オオカミとある意味!?近しいと言われている犬へ鹿肉を与える。と言うのは
やはり理にかなったお話なんだろうなぁ。と改めて実感ですね。
当時、オオカミが鹿を襲っている光景を実際目の当たりにしていたら
きっと凄い現場だったんだろうなぁ。と勝手に想像してしまいます。
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